デンタルオフィスみなと 公式ブログ

静岡県沼津市の歯科医院「デンタルオフィスみなと」です。

ワンタッチ式薬瓶についての考察


病院や歯科医院に入ると感じる特有の「病院のにおい」、これは薬品のにおい、特に消毒薬のにおいが主なものですね。
歯科の消毒薬の中で、特有のにおいの代表はホルマリンだと思います。殺菌力が強いのですが、欠点は、毒性の高いことと揮発して室内空気を汚染することです。
私はYDM製のワンタッチ式薬ビン(写真上)を使っていたのですが、ある時ふと「便利な反面、ふたからホルマリンガスが漏えいして室内を汚染しているのでは?」と気になって、調べてみました。検査キットは、株式会社ガステックの「No.91Dホルムアルデヒドパッシブドジチューブ」です(写真中)。検査は、診療室のキャビネットの引き出し(約12リットルの容積)に入れたワンタッチ薬ビンFGから漏れるホルマリン濃度を、引き出し内に検査キットを入れて調べました。対照は、診療室のユニットの上の空気中です。

10時間後の結果、引き出しの中のホルマリン濃度は、0.45ppm、対照の診療室ユニット上の濃度は検出無でした。許容濃度は0.5ppmですので、引き出しの中とはいえ、ぎりぎりの値でした。結果を見た私は、止むを得ず、FGの薬ビンのみを便利なワンタッチ式から従来のガラスの蓋に換えました(写真下)。