「鼻の中に生えた歯を抜歯したらムシ歯になっていた」、大学病院に在籍していた時、関連病院との合同カンファレンスの中で、ある総合病院の口腔外科から、こんな症例報告がありました。
鼻の中に歯が生えるということがまれにあります。
口腔内ではないところに生える歯を異所性の歯の萌出と呼んでいます。
鼻腔内に歯が生えていて、それを抜歯したところムシ歯になっていたという症例報告です。
ムシ歯の原因は、一般的にはストレプトコッカス・ミュータンス菌という口腔内の細菌が関与しているとされていますが、鼻腔内にミュータンス菌がいるのか、それとも、ムシ歯の原因はミュータンス菌ではないことを示唆するものなのか、大変、興味深い報告です。
